こんにちは、村長のすももです。
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今回のテーマは「社内政治力」です。
仕事を効率的に進めていくには、社内や社外に自分の協力者(味方)を持つことが必要です。
たった1人で仕事をしているわけではないので、当然なことだと言えますよね。
特に社内の協力者を持つことができれば、仕事の様々な場面でスムーズな調整が
可能になります。
そしてそれは、味方の数が多ければ多いほど確実に生産性が向上するわけです。
このような社内政治のお話をすると
・自分には関係ない
・興味があるけど難しそう
・ダークサイドな話で聞きたくない
・誰にでも媚を売らないといけない人生になる
・結局、忖度
・腹黒い人がやっていること
なんてイメージを持ってしまいますよね。
でもそれは半分は正解で、半分は不正解です。
村長も入社当初はそのように思っていたのですが、30歳を越え
管理者として部下をもついまではとても重要なことだと考えています。
正直、もうちょっと早くに気づきたかったです。
本記事の知識を「やる」も「やらない」も個人の自由ですが
その前に自分はやろうと思って「やれる」のか「やれない」のか
もっと言うと「知っていた」のか「知らなかった」のか
このように思考の軸を転換してみると「ぎくり」とする人もいるのではないでしょうか。
どのような時代でも「知らない」ことが一番やばいです。
利用されながら搾取され続ける人生まっしぐらです。
しかもそれが自分の知らないところで起きているなんて恐ろしい話じゃないでしょうか。
しかし、この記事を読んだあとなら大丈夫です。
社内政治力を意識して仕事をすることで、身の回りで何が起こっているのか
成功する人は何をやっていたのか。
こういったことが理解できるようになり、状況を察して対処することが
できるようになります。
出世したい人にも
社内政争から避難したい人にも
とても有効な情報となっています。
この記事で学べること
1.社会政治力を理解できる
2.組織のダークサイドを知ることができる
3.社内政争に巻き込まれないようになる
超一流社員のスキルよりも「権力者のきまぐれな一言」の方が上という現実
どんなに正論を並べても、たとえ確実に成果がでる方法でも
世界中の人々が賛同していると説いても、権力者が納得してくれなければ
それらの努力は全て無意味です。
組織内では社長や取締役、管理者などの権力者の一言であっさりと
敗北してしまうことが往々にしてあります。
たとえ「理不尽」だと思ったり「ちゃんと評価をしてほしい」と文句を
言ったところで「何も変わりません」
このような事実をしっかりと受け止められている人は
「文句を言っても変わらないのなら、別の方法をやってみよう」と
考え方を変化させ、現状打破をするために具体的な行動に移ることでしょう。
そのような行動をとれる「成功する人」がいることは事実です。
「成功する人」と「成功しない人」の差は
必要な時に必要なだけ、社内政治力を駆使できているかということです。
社内政治力は 天才が生まれつきもっているものでもなく
一部の人しか習得することができない特別な技術ではありません。
誰でも使えるごく一般的なスキルです。
あなたの能力を生かすも殺すも、社内政治力しだいというわけです。
社内政治を進めていくための6つの能力
①社内調整力:関係部門に反対されず、協力してもらえる力
②部下掌握力:部下が自分の思うように動く力
③上司懐柔力:上司との関係を良好に保ち、支援してもらえる力
④社内人脈力:社内に敵を少なくし(味方を多くし)、支援してもらえる力
⑤権力操り力:社内・社外権力者との関係を強くし、話を通すことができる力
⑥社外人脈力:社外での活動力、社外人脈を持つことで、社内発言力を強める力
(著書『社内政治力』より引用)
つまりこれらのスキルを
・周囲の人に何が何でも言うことを聞かせる
・上司に必ず自分を認めさせる
なんて目的に使用します。
なんだか、ますますダークサイド的な感じになってきましたが
これらのスキルを
・ご利用者の利益
・チームの利益
・会社の利益
結果的に自分の利益になるために使用するならどうでしょうか。
全否定することはできないように思えてきますよね。
6つの能力をもう少し詳しく解説していきます。
①社内調整力:関係部門に反対されず、協力してもらえる力
介護の現場では頻繁に関係部門とのやり取りが発生します。
医療機関や家族、地域、行政、ボランティアなど様々ですが
いざという時に協力してもらえるか、反対されるかで
その後の結果に大きな影響を及ぼします。
自分の成し遂げたいことに協力してもらいたい訳ですから
日ごろから「協力者への協力」も怠らないように気配りをしておきましょう
注意点として
「合意形成」がしっかりと出来ているか確認が必要です。
自分は〇〇と思っていた。でも相手側は△△と思っていた。
なんてことで トラブルに発展してしまいます。
②部下掌握力:部下が自分の思うように動く力
「部下に考えさせて、やらせてみせて、失敗させて、その都度上司が軌道修正をくり返して 徐々に育てていく」
といったやり方もよいですが、時間に余裕のある時にしましょう。
スピーディな仕事が求められる時はこの限りではないからです。
特に慢性的に人手不足の介護現場では、早さが求められます。
日ごろから部下には「自分の考え方や仕事の進め方、迷った時の判断基準」
こういった事を伝えておく必要があります。
つまり「自分で考えさせる」ということではなく「最良の正解を覚えさせる」ということを
日ごろから意識的にやっていきましょう。
言うまでもありませんが、コミュニケーションの構築ができており、信頼関係がないとできません。
③上司懐柔力:上司との関係を良好に保ち、支援してもらえる力
「懐柔」とは
うまく手なずけ従わせること。抱き込むこと。
同じようなビジネス用語で「ボスマネジメント」ともいいますよね。
上司を手なずけるってなんだか面白くないですか?(笑)
でも、これができると最高に働きやすいですよね。
様々なアプローチで上司をポケモン化する方法が考えられますが
どの手段にも共通して言えることは
上司から支援してもらう為には「こちらからも上司に支援している」ことが
大前提になります。
基本的に上司は忙しい生き物です。
上司の大切な時間を奪う行動は避けて、逆に上司が時間的に余裕をもてるように
努めてみましょう。
「自分の仕事を積極的に手伝ってくれる部下」はやっぱりかわいいですよね。
個人的な感情では部下を平等に評価したいと思っていても、上司も人間です。
かわいい部下は助けたくなるのです。
④社内人脈力:社内に敵を少なくし(味方を多くし)、支援してもらえる力
「数は力」です。
自分に不利益をもたらす敵と戦うには数が必要です。
できるだけ味方を増やす努力と、敵をなくす工夫の2つを
常日頃から実践しましょう。
敵を作ってしまう人の特徴として
・「でも」「だって」「どうせ」「だめ」の4Dワードを連発する
・他人の悪口を言う ネガティブ発言ばかりする
・男女関係や下ネタを話す
・人に対し否定的な言動をする
こんな人は嫌われやすく、敵を作りやすい人です。
味方が多い人の特徴として
・プラストークを心がけ
・笑顔でうなずき
・肯定的な言動が多く
・話題の内容によっては、相手の羞恥心に配慮があり
・判断が難しい場合は双方のメリットとなる落としどころをしっかり探れる
こんな人は好かれやすく、味方を作りやすい人です。
⑤権力操り力:社内・社外権力者との関係を強くし、話を通すことができる力
権力者とは
経営者やそれに次ぐ実力者であって、会社の運営に多少なりとも
裁量がもてる人たちです。
仕事は早い人、頼みやすい人、結果を出せる人にお願いしたいでものです。
権力者になっても同じです。
「会議は始まった時には終わっている」という言葉がある通り
日ごろから権力者からのオーダーには素早く対応できるよう準備をしておきましょう。
たとえ結果が出せなかったとしても、一生懸命に応えようとする姿勢は
好印象にうつります。
また、どんなに仕事ができる人でも、仕事ができない人の意見が
通ってしまうこともあります。
どうしてこんな理不尽なことが起こってしまうのかというと
権力者の中には「仕事上の関係だけでなく、人間としての関わり」を大切にしている
場合もあるからです。
時には飲み会に顔を出すことで、人間的な関わりをもってみることも
よいかもしれませんね。
⑥社外人脈力:社外での活動力、社外人脈を持つことで、社内発言力を強める力
「井の中の蛙」になっている人は危険です。
仕事をしていると「いつ」「どこで」「誰と」つながりが出来るかわかりません
人脈作りを軽んじていると、将来的に自分が損をしてしまうことが往々にしてあります。
「ほとんど挨拶程度しかしたことない人」は普通に信用できないですよね。
日ごろから社外活動にもアンテナをはって、味方を作るようにしましょう。
思わぬところで社外の人に助けてもらえることもあるのです。
もし
・ご利用者の不利益
・チームの不利益
・会社の不利益
・強いては自分の不利益になるような反対勢力があった場合
自分の信じる正義、常識、理想、理論だけで戦うことは あまりにも心もとないですよね。
紹介した6つの能力を最大限活かしていきましょう。
社内政治力を実践利用する4つの作戦【悪用厳禁】
この章では、実践利用の5つの作戦を紹介します。
応用したり、組み合わせたりすることで、社内政治力は格段に向上します
中国の兵法書にも登場するような内容ですが
例えば「孫子の兵法」は現在のビジネスでも超実践的な内容になっています。
知っていると大変役に立ちますが、知らないとデメリットしかありません。
これから紹介する作戦もそんな1つです。
①盟を結ぶ:多数派工作
「戦いは数が多い方が勝ちます」つまり多数決です。
政治の世界も同じですよね。
こうした事実から味方を増やすためにもっとも効率的な方法は
同盟を結ぶことになります。
ポイントは、単純に数集めするのではなく、主要人物(キーパーソン)を取り入れることです。
相手を数で圧倒し、自分の社内人脈、利害が一致するキーパーソンを仲間にし
自分サイドは複数、相手サイドは単独になるように会議を設定し
自分の意見に同意してもらい 相手を多数の力で圧倒する作戦です。
味方が少なく、敵に囲まれた相手は反論し続けることが難しくなります
諜報活動:情報を使っての誘導
戦いにおいて何より大切になるのが「情報」です。
現代のビジネスシーンにおいても価値のある情報は大変貴重です。
誰よりも早く、正確で価値のある情報を手に入れること自体が成果となります。
主導権をにぎり、情報を武器に周囲を説得することができるため
情報ネットワークの構築こそ大変価値があります。
注意点として、うわさ程度の情報に自分が踊らされてしまう人がいます。
情報源はどこか、内容は正確で信頼できるものなのかを見極めましょう。
兵糧攻め:相手の補給路を断つ
マネジメントとは
資源【人・物・金・情報】を効率的に運用し、成果を上げる仕組みのことです。
これらの資源の供給が断たれてしまったらどうでしょうか。
答えは簡単です「諦めるしかありません」
相手が何かをする際に必要とする資源(人・物・金・情報)の供給先と共同し
資源の供給を止める または減少させる作戦です。
供給が滞った相手は動くことがでいなくなります。
王命:権力者から高い圧力を加える
会社の権力者(社長、役員)などからの勅令です。
かなりの高等戦術ですが、相手はもう成す術がありません。
最も破壊力が高いので効果は抜群ですが、何度も使うと相手から恨まれ
社内で嫌われてしまう可能性もあります。奥の手にしておきましょう。
派閥に入ることはおすすめしない
介護の現場でも大小の派閥が出来てはきえ、できては消えてをくり返しています。
組織である以上、多くの場合は分裂や人間関係で問題が生じますし
人それぞれに正義があり、価値観があるので仕方のないことです。
村長も過去に父、息子(たち)の後継ぎ問題に巻き込まれた経験がありますが
社長派につく、会長派につく。なんてことは漫画の世界のお話です。
大切なことは
・会社の理念を理解すること
・会社の社会的役割を理解すること
これを理解してブレなければ、中立でも全く問題なく生き抜いていけます。
そして最後に、自分の目的や目標のために、どれだけ今の会社に価値があるのかも
考えてみてください。
会社は自分が成長するために利用する場所です。
会社を利用してやる。くらいの気概があって十分なのです。
最後に
こうした社内政治の「事実」をただの理不尽、不条理と受け止めるなんてことはないだろう
と願っています。
これを読んでいる読者の方に少しでも役に立てば幸いです。
それではまた!