考える力

どうしたら介護リーダーになれるのか【リーダーになれる人・なれない人の違いは基本的な「姿勢」にあります】

こんにちは、村長のすももです。

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介護の現場には、介護リーダー、ユニットリーダー、フロアリーダーなどさまざまなリーダーとよばれる人達がいます。

しかし、これらのリーダーは全く別物であって、本当のリーダーとはどういう人を指すのか誤った認識をしている人も多いのではないでしょうか。

本当のリーダーの共通点をまとめてみると

リーダーとは「スタッフを通して目標を達成する組織人」

といった定義付けができます。

くり返しになりますが、ここでいうリーダーとは

ユニットリーダーのように「職種として定義されているリーダー」と「役職としてのリーダー」は全く別物だと認識しておかなければなりません。

つまり

・日替わりの当番制リーダー

・介護スキルしか教えられないリーダー

・自分のやり方のみを主張するリーダー

といった人たちは、真のリーダーとは呼ぶことができません。

 

 

今回のテーマは「真のリーダーになるために必要な基本的な姿勢」です。

 

・これからリーダーを目指したい人

・リーダーになったけど、色々悩んでいる人

・リーダーではないけど、指導的な立場にいる人

・プロフェッショナルになりたい人

・人として成長したい人

 

こんな人の役に立てばと思い書いた記事になります。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

この記事で学べること

1.リーダーに求められる役割

2.リーダーになるための基本的な姿勢

3.キャリアアップする人の考え方

 

介護の仕事に対する「間違った認識を捨てる」ことから始める

介護の現場には真のリーダーとは呼ぶことができない人たちが見受けられます。

そういった人たちの多くは「介護の仕事に対して間違った認識」をしています。

それは

介護の仕事は他の業種の仕事などとは全く異なった仕事である

といった誤った認識です。

「人との関係」や「世の中との関係」は、どんな職業に就いても同じです。

「介護の仕事だけ特別」といったことは決してありません。

 

たとえば一般企業では

「自分たちの会社がお客様にどのような価値を提供できるかを常に考えています」

これは介護の仕事も同じです。

仕事の基本はどんな業種や職種であっても同じなのです。

介護業界だけが特別に違ったことをしているわけではありません。

 

一般企業と同様に介護の仕事でも「組織」としての仕事を求められています。

このような考え方のもとに介護の仕事を振り返ると

ご利用者の介護だけが仕事」※誤った認識の代表例

といった考え方が間違っていると気づくことができます。

 

これから介護業界で必要とされるリーダーは

誤った認識から脱却して職場を俯瞰(ふかん)してみる習慣を持つことが必要です。

また、なんでも自分でやろうとせず、部下やスタッフを信頼して仕事を任せ、自分の時間を作り、職場全体の仕事を設計することこそが、リーダーなり得る基本的な姿勢です。

 

「ご利用者ファースト」の理念や精神はとても重要ですが「それだけ」では本当のリーダーにはなることはできないのです。

すもも
すもも
リーダーになれる人に必要なスキルとして「自己反省」があります。慢心せずに自分の考え方や判断が正しかったのか「ふり返り」をするということが大切なんですよ^^
もも
もも
「ご利用者の介護だけが仕事ではない」ってところにドキッとしました^^;

心のどこかで勝手にそう思い込んでいたかもしれません。これはリーダーに限らず必要な考え方かもしれませんね(._.)




介護観ではなく職業観で考えることが大切

 

すもも
すもも
「なんの為に働いているのか」なんてことは誰でも考えた事があると思います。ここでは勘違いをして欠如してしまいがちな職業観にフォーカスします^^

 

・会社にどのような貢献をするべきか

・誰のために働くのか

・将来どうなりたいのか

など、働くことに対する意義を再確認してみましょう。

 

こうした質問をすると

ご利用者さんの笑顔が見たいから。

と答えるリーダーもいます。

一見すると素晴らしい職業観のようですが、実はこれ自己満足的な介護観であって職業観とは違うものです。

こうした考え方は

新しい改善にチャレンジしないための言い訳や自己防衛の手段になりやすかったり、自己満足とご利用者満足を混合していることで

これは私の仕事ではない

自分の給料でそこまではできない

といったように、職業人としての意識が欠如してしまう悪い結果をまねく可能性が増えてしまいます。

介護観はとても大切なものですが、自分の介護観を「判断材料」にして考えること行き詰ることになります。

 

・これからリーダーを目指したい

・リーダーになったけど、色々悩んでいる

・リーダーではないけど、指導的な立場にいる

・プロフェッショナルになりたい

・人として成長したい

このように思っていても、自己の介護観に浸っていてはいつまでも達成することは困難となるでしょう。

すもも
すもも
「どんな介護をしたいのか」ではなく「自分が介護の仕事を通してどんな風に働き、生きていきたいのかといった価値観」を考えてみましょう^^

 

リーダーが見ている世界。俯瞰(ふかん)するとはどういうことか

ある程度の立場になってくると小難しいことを求められることがあります。

・本質を考えなさい

・理論的に説明しなさい

簡単に言ってくれるけど、実際にどのようにすればよいのか教えられる上司は意外と少ないです。

これらに共通して言えることは「物事を俯瞰して見る」ことです。

ここでは

リーダーがどんなことを意識して日々の出来事を見ているのか。

俯瞰するとは具体的にどういった行動の事かを解説します。

 

物事を俯瞰して見る①:鳥の目で見る

「鳥の目」=「高いところから全体像を把握する」

勉強でも仕事でも、いきなり細かいところから着手するのは賢い方法ではありません。

自分の現在地が把握できないのでは、頭の整理がしにくくなり、大きなストレスの原因になります。

視座を高くすることで、全体を俯瞰することができるようになります。

難しく思えることも、全体の大まかな成り立ちや仕組みがわかると、いくぶん取組みやすくなります。

 

物事を俯瞰して見る②:虫の目で見る

「虫の目」=「狭く深くを心がけ、徹底する」

もの事の断片や一部にも目を向けて考えてみます。

「些細なこと」と切り捨ててしまっているところに、意外と原因やヒントがあります。

仕事、出来事に真っすぐ向き合うことの大切にして、目の前のこと(人)を丁寧にやっていくことが信用へとつながります。

 

物事を俯瞰して見る③:魚の目で見る

「魚の目」=「流れを読み取る」

多くの情報にアンテナを張り、情報収集をしながら、ここというポイントをついた仕事ができるように準備を怠らないことです。

もの事が進んでいる時間軸を考えて、いつそうなったのか、これからどうなるのか。なんてことを意識することで対策が立てやすくなります。

 

 

もも
もも
「木を見て森を見ず」なんて言葉は知っています^^
すもも
すもも
「森を見て木を見ず」なんて逆語もありますよ^^

こういった言葉は俯瞰を意識しやすくなりますね。

自然と癖づいていくので、次第に俯瞰ができるようになってきます^^




バランスが超重要な3つの指標を意識する

職業観のほかに、真のリーダーになるための道しるべとなるのが次の3つの指標です。

顧客満足度(CS)

人が物を購入したり、サービスを受けるときに感じる満足感。

【顧客満足感が高まるメリット】

・売上が上がる

・競合との間に優位性が生まれる

 

会社の利益(CP)

仕事の出来栄え、成果。

【会社の利益が高まるメリット】

・従業員に還元できる

・教育体制が充実する

・労務を改善できる

 

従業員満足度(ES)

職場環境や働きがいなどについて、社員が抱いている満足感。

【従業員満足度が高まるメリット】

・顧客へのサービスが向上する

・優秀な人材が定着する

・生産性が向上する

 

バランスがとても大切で、どれか1つだけが高い状態はあまり好ましい状況ではありません。

たとえば

顧客満足度(CS)だけが高い状態であった場合、従業員満足度(ES)が下がっている可能性があるのです。

つまり、顧客のために従業員が頑張りすぎていることがあります。

また、会社の利益(CP)が高い場合は、顧客が物やサービスを受ける際の出費が大きすぎる可能性があります。

つまり、顧客の負担が大きく、満足していないかもしれません。

このように、3つの指標を意識することで、職場が健全な状態で回っているのかを確かめることができます。

 

すもも
すもも
会社の利益も、ご利用者の満足も、スタッフの満足も、どれも重要です。3つともやらなきゃいけないのがリーダーの大変なところですね。
もも
もも
介護の仕事に対する認識をかえて、職業観で仕事と向き合い、俯瞰で見れるようになり、3つのバランスを意識する・・・。大変そうだけど、リーダーの条件がわかってきました^^
すもも
すもも
もう一息です^^最後にもう1つだけ、リーダーに必要なマインドを紹介しますね。

 

リーダーに必要なマインド

リーダーとしての資質を高めるために1番大切なのは、介護スキルではありません

それは

・謙虚さ

・素直さ

・向上心

といったマインドです。

リーダーとしてはもちろん人間としても成長していくことができます。

あくまで必要なことは「スキルではなくマインド」です。

マインドがあれば知識や技術は後からついてきます。

 

新たにリーダーに登用された人、あるいは将来リーダーになって会社や社会のために頑張ろうと考えている人には

「5年後自分はこうなりたい」

「いつかはこのような立場で、もっと世の中に貢献したい」

という目標をもってください(※目標は人それぞれです。目標を持つことが重要です^^)

目標は「謙虚さ、素直さ、向上心」といったマインドが折れてしまわないための指標になります。きっとあなたを助けてくれます。

 

目標をもって日々の仕事に愚直に取り組んでいる人だけが、将来その目標を実現できるようなチャンスに恵まれるのです。

 

最後に

呼び方は同じ「リーダー」ですが、その中身はさまざまです。

違いが生まれてしまう理由は

・リーダーの仕事(役割)を知っている

・個人やチームの目的、目標を設定している

・チームを引っ張るコミュニケーションを図っている

などが主な原因です。

「できるか、できないか」の能力的な要因は、ある程度時間が解決してくれます。

しかし

「知っているか、知らないか」といった知識的な要因は、いつまでも解決することはありません。

知らなかったことを、まず知る。

これを意識することで、現状改善のヒントにつながることが沢山あると思います。

 

今回は、真のリーダーになるための姿勢について記事を書きました。

誰かの役に立てればうれしいです。

 

それではまた!