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とうとつですが、職場内には2種類のタイプが存在しています。
それは、相談をされる人と、相談をされない人です。
まわりに人が集まる人は”相談しやすいできる人”
逆に集まらない人は”相談しにくいできない人”
このような傾向があるように思いますが、なにか理由がありそうです。
今回はこの問題を「コミュニケーションコスト」という概念で
解説してみようと思います。
今回のテーマは「コミュニケーションコスト」です。
「コミュニケーションが苦手」
「コミュ障で悩んでいる」
「もっとうまく人と関われるようになりたい」
といった人の悩みを解決するヒントになるかもしれません。
知ってて損はないお話です。ぜひ読んでみてくださいね。
この記事で学べること
コミュニケーションコストを下げるメリットを理解できる
コミュニケーションコストについて
「コミュニケーションコスト」という言葉を聞いたことがありますか?
コミュニケーション
気持ち、意見などを、言葉などを通じて相手に伝えること。
コスト
何かを生産するのにかかる費用、原価。
このように2つの言葉をあわせた造語です。
直訳すると「コミュニケーションにかかる費用」のことです。
たとえば、組織内の報告・連絡・相談を想像してみてください。
リーダーが「今日から運営方針を変更するぞー!」と言い出したとします。
「今までは右側に向かっていましたが、今日からは左側に向かいます。」
というような大きな方針転換の場面です。
同じ方向・方針に向かって進む時、同じ認識で進まなければ最大限の成果は
生み出せないので、まずは全員が認識を一致させることが重要となります。
それに対して、組織のメンバーがどういう反応をするでしょうか。
「あ、左側ですね。OKです。」と言って
全員がその意図を理解して動ける組織があったとするならば
それは極めてコミュニケーションコストが低い組織といえます。
しかし、一般的にはその逆です。
まず、末端までその方針が届きません。
届いたとしても行動が何も変わらないでしょう。
「リーダーがまた何か言っているみたい」くらいの反応です。
でもそれでは困るので、リーダーはいろんなことをしなくてはなりません。
たとえば
・会議をひらいて説明をする
・サブリーダーなどに話をさせる
・勉強会をしてみる
・チェックリストを設ける等
ここまでしてようやくリーダーの言っていることが現場に落としこまれます。
また、日ごろの業務の場面ではどうでしょうか。
どれだけ優秀な人であっても介護は「ひとり」ではできません。
自分でやった方が早い。という考え方もありますが、限界があります。
よりよい成果をあげる仕事をするためには「個人 < チーム」となります。
複雑な状況を他人に共有するのは時間がかかる上に、誤解を受ける可能性があります。
自分より知識や経験が少ない人に理解してもらうには、かなり噛み砕いて説明しないといけなし
そもそも気が合わない人に合意を取るためには、何度も何度もやりとりをしないといけないでしょう。
気の合う人であれば通じあうのは容易ですが、仕事でかかわる人はそんな人ばかりじゃないですよね。
つまり、この過程で発生していることが全てコストです。
コミュニケーションコストが高い人とは?
コミュニケーションコストが高い人とはいったいどういう人でしょうか?
それは、コミュニケーション能力が低い人ではないでしょうか。
コストの高い人は、意思疎通が上手くありません。
言葉の意図を理解してもらうのにも時間がかかってしまいます。
また、相手の言うことも理論的ではないため、思考が理解しにくい特徴があって
意思疎通を取るのに時間がかかってしまうのです。
コミュニケーションコストがかかる人には、具体的には次のような傾向があります。
・理解力が乏しい(あまり言葉を知らない)
・話が理論的ではない(感情的、感覚的)
・話にまとまりがない(急に話題が変わる、脈絡がない)
・自分の話が中心(かまってほしい)
・相手の立場に立って物事を考えられない(常に主観的)
・自分の立場がわかっていない(空気が読めない)
コストが高い人は
人の話をちゃんと聞かないし
自分の話が多く
相手の意図を想像して物事を考えられないなど
総じて「コミュニケーション能力が低い」というように意思疎通に時間がかかる
要素をたくさん持っています。
コストがかからないように努めることが大切ですね^^
コミュニケーションコストを下げるポイント
少しでもコミュニケーションコストがかからない人材になるには、以下のことを意識することが大切です。
会話中に意識したい3つのこと
①5W1Hを意識する
聞く、話す、考える時には常に「いつ・だれが・どこで・なにを・なぜ・どのように」を意識してみてください。5W1Hを意識することで会話の骨組みや道筋がしっかりとします。
「主語がない。」と言われたり
「なぜそうなったの。」と聞かれたり
「そこもっと詳しく教えて」とどのような状況だったのか確認されたり
こんな人は要注意です。
この場合「だれが・なぜ・どのように」が会話から欠落している可能性があります。
よく相手に聞き返されることがある人は少し注意したほうがいいかもしれません
会話中に確認作業が増えるとお互いに疲れてしまいます。
②会話の内容を要点化する癖をつける
要点とは
物事の大切な箇所。
会話はとにかく複雑な作業の繰り返しです。
相手の言いたい事(物事の大切な箇所)をしっかり受け取ってあげることが重要になってきます。
要点をおさえる魔法のキーワードを紹介します。
ざっくり言うと、〇〇
つまり、△△
ひと言で言うと、□□
相手と会話をする時は、この3つのキーワードだけ意識してみてください。
シンプルで短く、わかりやすい言葉に変換するために最適な言葉となります。
③相手の立場・気持ちになって考える
介護の現場では
「相手の立場になって考えなさい」
「相手の気持ちになって考えなさい」
といった感じの教育をうけます。
これは、相手の「気持ちをくみ取って物事を考えられる」ようになってください。
ということです。
親しい人でも性格や価値観は異なります。
ライフスタイルや考え方も違います。
笑いのツボや不快に思うポイントも違います。
こういった事を十分に意識することができていない事でトラブルになります。
トラブルになると人と人との信頼関係に悪影響を及ぼすため
コミュニケーションコストが高くなってしまうのです。
では、具体的にどうしたらいいのでしょうか
それは
「自分がされたら嬉しいことを相手にする」
「自分がされたら嫌なことは相手にしない」
といったことを意識しながら行動をすることがおすすめです。
つまり
「自分がされたら嬉しいことをする、自分がされたら嫌なことはしない」
これがコミュニケーションコストを下げる入口なのです。
相手の気持ちを汲み取って、大切にする。ことが大切で
妥協や諦めではないことに注意が必要!
相談される人はコミュニケーションコストを意図的に下げている
まわりに人が集まるタイプの人間はコミュニケーションコストを下げる努力をしています。
たとえば、相談したい人が「話しかけやすい雰囲気」を意識して作っています。
話しかけられたときに面倒そうにしないことであったり
威圧感を与えない声のトーンやスピードだったり
忙しいオーラを出さない余裕のある振る舞いであったり
相手を追い詰めない言葉選びの配慮だったり様々です。
端的にいうと、からみやすい人と言えるでしょう。
だから進んで情報を共有したくなるし、この人に相談すれば何とかしてくれる!
と頼りたくなってしまいます。
逆に人が集まらないタイプの人は、からみづらい人ではないでしょうか。
何かを相談しても「こんなこともわからないの?」と人をバカにしたような言い方をしたり
相談者が欲しい情報ではなく、一方的に俺流を伝えてきたり
お互いの意見を反映させる気がない人は、周囲から面倒がられて
最後には相手にもされなくなってしまいます。
伝えたではなく、伝わったか。
相手の求めているものに応えることができたのかが大切だと思います。
最後に
ここで話を戻しますが”人から相談されることは良いことなのでしょうか?”
これは一概には言えない話だと思います。
色んな人に話しかけられたり、相談を持ちかけられることは
現実的には時間のムダといえるかもしれません。
その理由は、自分で自由に使える時間(可処分時間)が減っていくからです。
頑張って仕事をして作ったせっかくの可処分時間に、誰かが報告や相談にきます。
空き時間で想定していた自分の仕事に取り掛かることができません。
しかも自分の仕事ができない理由が自分ではなく相談に来た相手が原因です。
こんな状況がずっと続くと、さすがに気が滅入ることもありますよね。
しかし、こうやって信頼関係をつくっていくことで
「自分が何かをお願いしたいとき、頼りたいときに相手は積極的に動いてくれるでしょう」
自分がお願いしても協力してもらえなかった人のお願いと
自分が助けてもらったことがある人のお願いの差はことさらに大きいといえます。
実際に「相談を受けている人の方がパフォーマンスが良い」なんてデータはありませんが
この問題は
「どんな人と一緒に仕事をしたいか」
「自分がどんな人になりたいかといった気持ち」
だと思います。
このように考えてみると、自分の進むべき方向がみえてくるかもしれませんね。
コミュニケーションコストが下がると誰からも相談されて負担が増える。
なんてことに直結するわけではないので、自分のコストが気になる人には
これらの知識を活用してみるといいかもしれません。
誰かの役に立てれば幸いです。
それではまた!
※補足ですが、本記事は個人の視点軸でコストを高くしてしまう理由を書いています。
会社の仕組みや体制にもコストを高くしている多くの原因があることもご理解願います。