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・出世すれば給料あがるかもしれないけど、色々大変そうだしやっぱりやめようかな。
・このまま夜勤している方が稼げて自分の時間も保てそうだし、出世する必要ないかな。
・結局がんばっても期待できるほど給料上がるわけないし、出世する意味ないかな。
出世に対してこのようなイメージを抱いてないでしょうか。
出世に対する価値観は人それぞれだし、稼げれば誰でも人生ハッピーかと言えば必ずしもそうではないと思います。が、ちょっと待ってください。
そんな簡単に切り捨てて良いものなのでしょうか。
今回のテーマは「出世したくない人が将来直面するデメリット」です。
出世に関する良いこと悪いことをまとめてみました。
少し足を止めて一読して頂ければ嬉しいです。さっそく学んでいきましょう。
この記事で学べること
1.出世したくない人のデメリットがわかる
「出世したくない派」の人が気づいていない落とし穴
最近は働き方改革という言葉をよく耳にするようになりましたね。
そういった風潮が影響しているのでしょうか
多くの介護職員から
・休みが多い方がいい。
・会社は必要最低限の力でやり過ごしたい。
・責任を負いたくないので出世したくない。
・ずっとヒラでいい。
といった発言を耳にするようになりました。
「働き方改革」?の拡大解釈だと思うのですが、誰だってそんな風に生きていけたら最高ですね。
そのような「出世したくない派」の人たちはいつか後悔する可能性が高いのです。
理由はマネーリテラシー的に大きな見落としがあるからです。
要するに、「出世したくない」という考え方は
これから一生お金に困るかもしれない考え方だということです。
この理由をただしく理解できていない人は多いです。
「出世したくない」の考え方は なぜダメなのか・・・?
結論
いま(ヒラ社員)の給料で老後も安心して暮らしていける貯えを作ることが出来る。
または、この先何が起きても自分の責任だからと後悔しない自信があるなら大丈夫です。
少しでも不安がある方は、この記事にはとても価値があると思います。
全く不安のない方は、この記事は時間の無駄なので読む価値は少ないかもしれません。
読み続けているあなたは、少なからず今の給料に満足していないし、将来のお金に対する
不安がある方だと思います。
それでは、出世したくないデメリットをさらに詳しく解説していきます。
人的資本(給料)と運用期間(勤続年数)を考える
「人的資本」という言葉をご存じでしょうか。
簡単にいうと、あなたがお金を稼ぐ力のことで、あなた自身の価値ともいえます。
ここでは主に稼ぐ力のことを「給与所得」として考えていきます。
お金を稼ぐということは
① 人的資本であるあなた自身を使って労働を行い
② その単価に見合った報酬を受け取る。ということになります。
※これに対して、株や債券などは金融資本といいますが
この説明はまた別の機会にします。
つまり
出世とはあなたの人的資本を最大化させるための手段と言い換えることができます。
次に
運用期間(勤続年数)の説明をします。
例えば、あなたが働いて稼ぎだす利益が月20万円だったとします。
月20万円の人的資本を1年間運用すると、利益は240万円です。
1年間といった短い期間でみると、それほど大きなインパクトはありませんね。
インパクトを受けない理由は
私たちはお金のことを短期的な視点で考えることはできているけど
長期的に考えることが苦手だからです。
しかし、月20万円の人的資本をさらに価値が上がった状態(出世した状態)で
運用期間をのばすことで大きく利益に差がでてきます。
マネーリテラシーの高い人ほど
「資本の価値を最大化を図りつつ」運用期間としては「早く始めれば始めるほど有利」
ということを知っています。
例を1つあげます。
給料の手取り額が35万円の管理職と20万円のヒラ社員
介護業界の給料相場としては割と妥当な数字だと思います。
管理者の年収:420万円
ヒラ社員の年収:240万円
あたり前のことですが、年間で180万円の利益の違いがあります(※賞与含まない)
1年間で180万円の差はなかなか大きいですよね。
でもインパクトが足りてませんね。
もっと長期の運用期間で考えてみるとどうでしょうか。
運用期間が・・・
5年間だと900万円差(180万円×5年)
10年間だと1800万円差(180万円×10年)
20年間だと3600万円差(180万×20年)
いかがでしょうか。
運用期間が長ければ長いほど、「人的資本」から得られる利回りの差は
大きくなるのです。
つまり、より多く稼ぐには「人的資本」の価値を爆上げして「運用期間」を伸ばすことで
利回りが良くなり、利益の最大化が図れるわけです。
誰でも管理者になれるわけないし、そんなに給料があがるとも思えない。
なんて声が聞こえてきそうです。
正論だと思います。
役職にはポストの数が限られています。なかなかポストが空かないので出世したくても諦めてしまう人もいるでしょう。多くの会社でそのような事実があることも確かです。
しかし、たとえば管理者まで出世しなくても
リーダー職や主任、計画作成担当者、生活相談員などの他の職員よりも上位の立場になら
わりと簡単になることができます。
管理者までの道のりが長すぎるといって諦めてしまうのはもったいないです。
「え~、どれもいやだ。忙しそうだし出世したくない。」と思う人も多いと思いますが
出世とは1つ1つ経験をつんで、周囲から認められて上がっていくことです。
リーダー職になれたのであれば、次は主任や管理者候補になります。
出世したい人は、そもそも候補にならないとスタート地点にも立つことができません。
繰り返しますが
「え~どれもいやだ。忙しそうだし出世したくない。」と思う人が非常に多い業界です。
理由はそれぞれあるでしょうが、村長だったら
ライバル達が勝手に諦めてくれる会社なんて天国です。
普通の企業だったらまずありえません。
人材不足だからこそのチャンスでもあると思います。
自分の人的資本を最大化するチャンスを逃して、10年後20年後に
稼いでいたかもしれない利益も手放してしまうことのないよう注意したいものです。
また、給料あがるとも思えない。もある意味正解です。
特に個人(家族)経営で介護事業を営んでいたり
小規模の事業所などはどんなに頑張っても利益率が低いです。
これは介護保険法で会社に支払われる介護報酬の上限額が決まっているからです。
ではどうやって利益率を上げているのかというと
複数事業所を運営して、利益の最大化を図ったり、売上の悪い一部の事業所を
他の部署がカバーしたりしています。
処遇改善加算や特定処遇改善加算などといった魅力的な加算の取得を目指して
職員への分配を増やそうと努力する会社もあります。
介護報酬以外の売上を伸ばすために自費部分にメス入れをして
ホテルコスト等を値上げしたりもします。
余計な人件費がかからないように職員を少数精鋭化するなどして
職員一人一人の給料が高くなるように設定する会社もあります。
こういった工夫をしないと介護事業の運営は難しい現状があるのです。
村長も管理者の立場からみて、自事業所の売上上限額が決まっているのであれば
特に頑張っている能力のある職員へ多くの給料を分配したい。と思います。
自分が社長ならどうでしょうか?
職員の処遇を改善しようと本気で頑張っている会社はたくさんあります。
多くの人は
人から聞いた話をそのまま信じたり、自分の経験した範囲の知識だけで給料が上がらないものだ。と判断していないでしょうか。
妄信は大きなリスクです。
給料が上がらない理由として、そもそも会社が利益を上げることができていない
可能性も十分にある。といったことを知っておいてほしいです。
出世をすることで人的資本の最大化を図る方法を解説してきましたが
利益が上がらない事業所で働いている場合は出世しても給料があがる保証は
ありません。
人的資本を上げる方法として、転職といった手段もあります。
村長も転職して給料が7万上がった経験から、転職もありだと思います。
給料が上がらないと分かっている会社で定年まで働く理由がどこにもないですよね。
転職はリスクがありますが、転職活動はリスクがありません。しかも転職サイトへの登録は完全無料です。
例を1つあげます(余談なので、この章はとばしても結構です。)
少し前に
自身の安月給を嘆いて「日本は終わっている」と主張したネットの書き込みについて
ホリエモン氏が「日本がおわってんじゃなくて、『お前』が終わってんだよ」と
発言し大炎上する出来事がありました。
投稿主はアラフォー会社員で、都内のメーカーに12年勤務していたけど、役職も付いていましたが月の手取りは14万円しかなく、何も贅沢できない生活で日本が終わっていると主張していました。
格差社会や日本の最低給与水準の低さなど、見方を変えればどちらも
正論のような気もしますが
村長はホリエモン氏の考え方に大きく賛同しています。
理由は、典型的な自分責任論です。
日本にある会社は400万社以上あるそうです。
月14万円以上稼げる仕事はいくらでもあると思います。
にもかかわらず投稿者の方は12年もの間同じ職場に勤めています。
続けることは立派なことだと思いますが、役職付きだけど満足いく報酬を
得れていない事実は認識できていたと思いますし、12年立っていきなり不満が
出てきたのではなく、ずっと不満があったと思います。
そして12年という期間には転職や新たに稼げるスキルを身に着ける時間は
十分にあったあはずです。
日本以外に目を向けると、手取り14万円あれば裕福に暮らしていける国も
あります。そして日本には最強の健康保険制度もあり、1割~3割で世界的にも
高水準の医療を受けることができます。
働けなくなっても人として最低限の生活を保障してくれる生活保護もあります。
安心して子育てができるように保育・児童福祉制度もあります。
予防接種や伝染病予防など公衆衛生制度もあります。
改善点はあるにしても日本は社会保障・社会福祉・公的扶助・保険医療公衆衛生など揃いもそろってめちゃめちゃ恵まれた国です。
そんな日本で生活している人が「日本おわっている」と国の責任だと主張しました。
様々な要因があったと思いますが、これは少々乱暴な考え方だと思います。
自分の課題を棚に上げて、他人に責任があると決めつけてしまっているからです。
組織内で他人に責任があると主張しても、なにも好転しません。
同じように、組織に所属していて給料が上がらないのは会社の責任だと
主張しても
「じゃあ、給料上げます。」なんて言ってくれる会社は1つもありません。
投稿者には12年間で
転職して年収を25万円アップさせる → 毎年の利益が25万円増える
副業で年収を50万円アップさせる → 毎年の利益が50万円増える
企業して年収を100万円アップさせる → 毎年の利益が100万円増える
のような選択肢もあったのです。
副業も低コストから始められるものも多く存在しています。
企業しても破産手続きをすれば全部チャラにしてくれる優しい国です。
冷静になって考えてほしいです。
私たちの取るべき行動は、国や会社のせいにして声を荒げ、何もしないで
現状を続けることではなく
どうやったら自分の人的資本が最大化できるのかを考え、行動を開始すること。これ1択です。
悲しいことですが、村長もイヤというほど他人に責任があると主張する人をみてきました。
残念な事実ですが、その人たちは今でも全く給料があがらず、今も誰かの責任を主張しています。
自分責任論が正しいとか、日本終わってると書き込んだ人が間違っているとか
の決着をつけたいわけではないです。
ここで伝えたいことは、できるだけ早い時期で将来のことを考える長期的な
視点をもって「いま自分がとるべき行動」を起こしてほしい。ということです。
お金がすべてではないですが、多くの人が老後に不安を抱えているにも関わらず
具体的な行動をとっていない事実があります。
出世したくない派が考えている、出世した時のリスク
村長は、一緒に働いている部下や同僚、先輩などほとんどの人は
やろうと思えば誰でも出世できたと思っています。でもほとんどの人がやりません。
そこには出世しようと思わない理由があるはずです
出世しようと思わない代表的な理由5選
①責任が多くなる
②上司と部下の間に挟まれて辛い
③社長や上司の接待がイヤ
④自分の自由な時間が無くなる
⑤自分のやりたい仕事ができなくなる
確かにどれも正解だと思います。
村長は管理者の立場で仕事をしていますが
今でも全部悩みの種です。この悩みが終わることはありません。
しかし、なってみると想像していたものより遥かにマシです。
プレイする側(現場)からマネジメントする側(管理)になったのであたり前なのです。
出世した時のリスクをもう少し詳しく解説してみます。
① 責任が多くなる
上に行けば責任が多くなるのはあたりまえです。
責任ある仕事を任せられている喜びややりがいがあります。
仮にヒラ社員で長く続けていても、年々責任のある仕事が
必ず回ってくるようになります。
そんな中、「自分はヒラだから責任ある仕事はしたくないです。」
なんて言われるとちょっと引きますよね。真剣にやっている人たちからみれば
「なんか言ってるけど、結局なにもできないだけじゃん。」
ってなります。
組織に所属している以上は、ある程度の責任ある仕事はやらなければならない。
といった事実を認識しておく必要があります。
② 上司と部下の間に挟まれて辛い ③ 上司の接待が嫌
上司や部下の間に挟まれるのも辛いですよね。わかります(泣)
上司のゴルフ接待とかダルいですよね。よ~くわかります(号)
でも上司を逆マネジメントできるようになったり
リーダーの役割(職責の明確化)をはっきりさせておくことで
次第に慣れてくる可能性は十分にあります。
誰でも最初から上手くはいきません。失敗しながら経験を積んで良くなっていきます。
過度にリスクを恐れ過ぎずに、ただしく出世するリスクを捉えれるようにしましょう。
④ 自分の自由な時間がなくなる
これもよくわかります。
「実際どうなんですか。村長ってプライベートの時間ありますか?」
と部下から質問を受けます。
答えは、ちゃんと時間あります。
みなさんは出世すると100%自分の時間がなくなる。自分のやりたい仕事ができなくなる。
と思っていませんか?
少なくとも村長の働いている法人では、管理者はみんな伸びのびと仕事をしています。
生活が苦しくて休みの日まで夜勤バイトを入れたりしている人いますが
そっちの方が管理者よりも時間なくなっていないのかなと思ってしまいます。
また、夜勤入れなくなるから出世したくない。って人もいますが
そもそも夜勤するために働いているわけではないと思うし
夜勤しなくていいように出世するのだと思います。
「出世すると夜勤に入れなくなる」ことは介護業界ではよくききます。
気を付けていただきたいことは
出世 < 夜勤 の給与形態になっている会社に疑念をもった方がよいです。
従業員は会社の財産です。
出世した職員とは会社が時間とお金をかけて育てた大切な成果物です
(表現が悪くてごめんなさい)
会社のために頑張った職員を正しく評価できない会社には未来がありません。
もしそのような会社に勤めてしまっていた場合は転職も視野に検討してみてくださいね。
⑤ 自分のやりたい仕事ができなくなる
これは少し誤認の可能性があります。
理由は
上に行けば行くほど権限や裁量が持てるようになります。
つまり
自分のやりたい仕事がしたいのであれば、権限や裁量があった方がいいです。
今あなたのやっている仕事が「本当に自分のしたかったこと」なら
村長は少しも出世を後押ししたりしませんが
ヒラ社員で責任なく自分のやりたい事を組織の中で貫き通す。
と言うことのほうが出世より難しいことだと村長は考えます。
ただし
「出世を目的に仕事をする」ということではないです。
やりたい仕事をするには、それなりの権限・裁量のある立場(肩書)が必要になるため
あなたのやりたい仕事をする手段として、出世が必要だということです。
リストラや病気で働けなくなって、運用期間が短くなるリスク
みなさんは今の職場で今後も責任や地位に変化がなく
毎年少しずつ昇給し続けて安定した給料を受け取ることができる確信は
ありますか?
5年後、10年後の未来なんて誰もわからないですよね。
誰にもわからないのに、運用期間が短くなる(退職)のリスクを考えないことは
非常にリスクがあります。
慣れた職場で、責任が増えることもなく、気楽な立場で
定年までヒラでいられればいいや
こんな甘いこと考えている人を雇い続けるメリットは会社には1つもありません。
厳しいことを言うようですが、本当のことです。
また、出世したくない派の方たちは以下のような理由で会社にいられなくなる可能性が
高くなってしまいます。
あなたの運用期間が短くなる(退職に追い込まれる)理由
・年々居心地が悪くなる
・自分の同期・後輩が、自分の上司になっていく
・やる気・熱意のある頭の柔らかい若手たちがライバルになる
・若手・同僚たちから、あいつは評価されていない。という目で見られる
・真っ先にリストラの対象となる
社長の気持ちになって考えてみましょう。
若くて、給料もそこそこで高くないし、一生懸命に頑張ってくれている社員と
給料が高いわりに、僕はマイペースで仕事がしたいから出世しなくていいんだ。と言っている社員
どちらがリストラに近いかは明白です。
会社は費用が低くて生産性の高い人材をできるだけ多く残していきたい
と考えています(あたり前ですよね)
こういった理由から「出世したくないと考えている職員」は自主退職させられるために
居心地の悪い事業所へ異動させられることもあります。
厳しいようですが、こういうことが起こる可能性があるのが会社です。
また、会社組織というものは
自分より高い地位にある人の方が
権限・裁量は増えて会社から大切にされやすく
影響力のある仕事をやれるようになります
出世したくない人が頑張れない理由
多くの人が頑張れない理由はシンプルです。
今あなたのいる会社が、良い仕事をしたいと思える職場ではない、ということです。
自分が本当に好きな仕事で、誇りをもって取り組める仕事なら
より影響力の大きい仕事ができるように出世したいと思いたくなるだろうし
結果的に周りが出世させてくれるはずです。
「今の職場でずっと働きたくないな。」
と思うのであれば自分が頑張れる職場を探す行動を起こすことをお勧めします。
本当に時間がもったいないと思います。
「フリーランス」や「企業して社長になる」なんて選択をできる人もいると思いますが
多くの人が転職を考えると思います。
村長がおすすめする働き方のスタイルは
出世したいと思えるような会社を見つけて、そこで働くことです。
すごくあたり前のこと言いましたが、本質だと思います。
出来るだけ早くいい職場をみつけ
あなたの人的資本を最大化しつつ、運用期間を伸ばせることを祈っています。
最後に
人生100年と言われる時代です。
自分(人的資本)の運用期間(勤続年数)が終了したあとの世界「老後」のことを考えると
今回の記事の内容は誰にでも関係するお話だったと思います。
今後のあなたの行動変容を促すきっかけとなってもらえれば幸いです。
それではまた!