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みなさんは
・上司や先輩を褒めたつもりだったのに逆に不機嫌にさせてしまった。
・そんなつもりはなかったのに、相手から誤解を受けてしまった。
・同僚の反応がなぜかいまいち。
なんて経験ないでしょうか。
たまたま相手の機嫌が悪かっただけでしょうか。
もしそうだったとしたら、この記事はここでお終いになってしまうのですが
今回は別の可能性に着目してみたいと思います。
それは
「モノの言い方」が悪かった可能性。
という着眼点です。
つまり
言葉の選び方を間違えてしまったことで、正しい気持ちが相手に伝わらなかった可能性があるということです。
今回のテーマは「正しい言葉の選択でトラブルを避ける」です。
ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事で学べること
誤解されやすいモノの言い方と、その治し方
モノの言い方が大切な理由
なぜモノの言い方が大切かというと
言葉選びの簡単なミスで自然と自分の評価を下げてしまっているからです。
自分でも気づいていないうちにミスをすればミスをするほど、どんどん評価は下がっていきます。
「正しい言葉を選びたい」と思っていても、学校や会社でも恐らく今後一生誰も教えてくれません。
理由は
・はっきりとダメなことはダメだと言えない日本人の特徴
・失敗の積み重ねで自然と感覚的に学んで行くものであるという社会の風土
このような背景があるからだと思います。
果たして素直に言葉の言い換え、修正できるでしょうか。
また、モノの言い方には年齢も関係します。
学生時代のアルバイトとは異なり、人は歳を重ねるごとに同世代や先輩、後輩といった周囲の環境と比較されていくようになります。
つまり、社会人1年目は大目に見られて許されたことでも、年齢を重ねるごとに周囲の目は厳しくなる傾向にあるのです。
たかが言葉ひとつと思われるかもしれませんが、その一言で印象が悪くなったり良くなったりもします。
「言葉は心」と言われるように、言葉選びは誰も教えてくれないけどとても大切なビジネススキルなのです。
場合によっては相手を怒らせてしまうケース4選
【ケース①】
「なるほど」 vs 「勉強になりました」
上司や先輩、又は外部の関係先の人にアドバイスをもらった時の場面を想像してみてください。
とっさに「なるほど」と言ってしまったことはないでしょうか?
この「なるほど」はビジネスの場面では不適切なモノの言い方です。
理由は親しい友人などに対して気軽に使う言葉だからです。
さらに、少し上から目線的な要素が含まれているため相手に不信感を抱かせてしまう可能性が高くなります。
相手からアドバイスをもらったら「勉強になりました。」に修正しましょう!
【ケース②】
「本当ですか?」 vs 「そうなのですね」
会話中に自分の知らない内容になったり、関心のある事を聞いたりして思わず「本当ですか?」と言ってしまったことはないでしょうか?
この「本当ですか?」もビジネス場面では不適切です。
理由は「相手の話が本当なのか疑っている」というニュアンスが含まれているため、場合によっては失礼にあたる可能性があるからです。
知らなかった内容や関心のある事は「そうなのですね。」に修正しましょう!
【ケース③】
「とりあえず」
深く考えずにうっかり「とりあえず○○します」と言ってしまったことはないでしょうか?
この「とりあえず」はビジネス場面では不適切です。
理由は曖昧でいい加減な表現でわかりにくいからです。
「とりあえず」の意味の範囲
・急いで。
・間に合わせの処置として。
・さしあたって。
・一応。
などの意味があります。
たとえば上司から仕事を頼まれた時に返事をする場面を思い浮かべてみてください。
「とりあえずやってみます!」
というやり取りがあった場合
・急いでやってみます
・一応やってみます
という全く別の意味になる可能性があるのです。
この場合は「これから取り掛かります」などの具体的な内容に修正しましょう。
【ケース④】
「お教えします」 vs 「ご説明いたします」
上司や先輩から仕事の進捗状況、内容等の確認があった際に「お教えします」と言ってしまった経験はないでしょうか?
この「お教えします」は不適切な返し言葉です。
理由はどんなに丁寧な表現をしていても、言葉本来の意味自体が「教えてあげます」という意味を含んでいるため、どうしても上から目線になってしまうからです。
・使い方をお教えしましょうか → 使い方をご説明いたします
・よろしければお教えしましょうか → よろしければご説明いたしましょうか
・~についてお教えします → ~についてご説明いたします
このような言葉の選択をすることが正解となります。
お教えしますは「ご説明いたします。」に修正しましょう。
その他の気を付けた方がいいNG言葉3選
「大丈夫です」
たとえば上司から「○○の件どうなってるの?」と問われたときに「大丈夫です」と返事をしたらどうでしょうか?
よくありそうなケースですが、注意が必要です。
理由は何が大丈夫かわからないからです。
大丈夫ですよと言った側は「余裕で間に合います」などの意味で言っているかもしれませんが、答えは自分にしかわかりません。相手からすれば「なんとか期限までには間に合うので大丈夫です」と言っているようにも聞こえます。
どっちにも解釈できる表現です。
つまり
自分が問われている側なのに質問者自身に解釈を委ねていることになります。
便利な言葉ですが使い時を見極めましょう。
「すいません」
口癖のようにすいませんを言ってしまってはいないでしょうか。
すいませんは、謝罪の意を含んだ言葉です。
相手からすると謝られているという認識になります。
「はい、すいません」
「すいません、ありがとうございます」
このように使われる事が多いですが、結論から言えば不必要なクッション言葉になっています。
意味のない言葉は相手を不快にする可能性もあります。知らず知らずのうちに口癖になっている人も多いため気を付けることをおすすめします。
「ご苦労様です」
そもそも目上の人が目下の人にかける労いの言葉です。
このまま使ってしまうと、部下が上司を労う意味になってしまいます。
ここでは「お疲れ様です」が無難でしょう。
しかし失敗したからといって落ち込む必要はありません。
大切なのはこれからです。
モノの言い方が徐々に成長していく過程を見ることができれば、上司や先輩も認めてくれるようになります。
言いにくい事を上手く伝えるモノの言い方3選
【ケース①】断り方
・この仕事今日中にお願いできるかな?
・週末皆と一緒に食事会どうですか?
このような突然の頼みや誘い事って断りにくいですよね。
・今日は無理です
・すみません、来週なら行けます
このようにストレートに言いすぎたり、逆に曖昧な感じで伝えると相手に不快な思いをさせてしまうリスクがあります。
しかし、ちゃんとお断りの気持ちを伝えることは大切なことです。
・いきなり断らない
・お願いや誘ってくれた事へのお礼を忘れずにする
・代替案を提案してみる
・次につながる1言を添える
これらを意識することでよい雰囲気でその場を凌ぐことができます。
・この仕事今日中にお願いできるかな?
大変申し訳ありませんが、本日中に仕上げないといけない資料がありまして、時間の余裕がありません。明日中でしたら対応できますが、いかがでしょうか。
・週末皆と一緒に食事会どうですか?
今週末は友人と会う約束をしています。せっかくお誘いくださったのに、今回は申し訳ありません。ぜひまた、お声かけいただけますか。よろしくお願いします。
といった感じです。
【ケース②】頼み方
どの仕事も1人でやっているわけではありません。
誰かと一緒に仕事をしている以上は頼みにくいお願いがつきものです。
まずは以下のポイントを意識します。
・相手の立場を考える
・相手の状況を考える
・いきなり本題はNG
・相手を気遣う言葉を選ぶ
これらを意識することで大分言いやすくなると思います。
先ほどの断る時と同じように、お願いする時もいきなり本題に入らないようにすることがポンとです。
相手に気持ちよく引き受けてもらうには、お願いされる側の気持ちになって考えてみましょう。
たとえば、上司に資料の確認をお願いするケースで考えてみましょう。
「お疲れ様です。申し訳ありませんが、この資料を今日中にご確認お願い致します。」
「お忙しいところ申し訳ありません。いまお話よろしいでしょうか。こちらの資料、明日の朝一番でお客様にお渡しする必要がありまして、急なお話で申し訳ないのですが、本日中にご確認をお願いできますでしょうか。」
上記の2つの事例には決定的な違いがありますね。
それは後者のほうが
・相手の立場を考える
・相手の状況を考える
・いきなり本題はNG
・相手を気遣う言葉を選ぶ
の全てが入っています。
仕事をお願いされる側からすると、後者の事例の方がお願いの理由も明確だし、圧倒的に引き受けたくなります。
【ケース③】トラブル回避
最後は職場で起こる「言った・言わない」の問題についてです。
「人の悪口は言ってはいけない」
「人が嫌がることをしてはいけない」
こんなことは子供でもわかることですが、社会に出ると自分の意に反して思わぬ方向に話が展開してしまうことがあります。
つまり、誰しも悪口や噂話に巻き込まれてしまうリスクがあるのです。
この問題を解決するには、以下のポイントを意識する必要があります。
・相手の話を受け止める
・中立的なスタンスで発言をかわす
・絶対に同調しない
「ここだけの話」がここだけで終わることはまずありません。
まず1番大切なことは悪口に同調しないということです。
たとえば
「そうですね」
「私も感じていました」
このような言葉を使用して1度でも同調してしまうと、あなたが悪口を言っていた事となんら変わりありません。
正解は
「そのようなことがあったのですか」
「いろいろな人がいますね」
「さまざまな考え方がありますね」
といったように、同調もしないけれど否定もしないという中立のスタンスがおすすめです。
最後に
介護職は対人支援職であるにもかかわらず、他業種と比較してコミュニケーションが苦手だと言われることがあります。
仮にそうだったとしたら、とても残念なことです。
そしてもし、その原因が単純にモノの言い方を知らなかっただけだったとしたら・・・。
少し立ち止まり、振り返ってみる価値はあるように思います。
本当に、モノの言い方はとても大切です。
今回の記事はここまでです。
誰かのお役に立てれば幸いです。
それではまた!