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みなさんは
「あっ、忘れてた!」
「やばい、頼まれてた仕事やってなかった!」
なんてこと経験したことがあると思います。
よくある!という人や
たま~にある!という人など
人によって差はあると思いますが、その「差」はなんで生まれるのでしょう。
注意さえしていれば忘れないようになるのでしょうか。
それとも、得意・不得意といった類いのお話でしょうか。
答えは、忘れない仕組みにあります。
今回のテーマは「うっかりを減らす記憶術」です。
多くの仕事を抱えている人が忘れないように実践しているスキルを紹介します。
忘れっぽいことで悩んでいる人には是非みてほしい記事です!
この記事で学べること
・物忘れを減らすコツ
・長持ちする記憶術
記憶する / 忘れる とは
記憶とは、記銘→保持→想起の3ステップからなりたっています。
脳が情報を受け取り、それを入力される(記銘)
それを保つ(保持)
必要に応じて呼び出す(想起)
それに対して忘れるとは、保持や想起ができなくなったことを指します。
忘れるとは
記憶を保ったり意識に留めたりしていた事柄が頭の中で呼び起せなくこと。です。
忘れないようにするためには「努力」も必要ですが、努力しているだけでは長く記憶を留めることはできません。
やらないといけないことは
「忘れない仕組み」を作ることです。
この仕組みを作るための努力をすることが大切です。
以下に悪い努力の1例を紹介します。
業務改善の会議の場でよく聞く「実際は何も解決していない」ワード
・気をつけていきましょう
・注意しましょう
・努めていきましょう
・お互いにフォローしましょう
・検討していきましょう
・観察強化をしましょう
これらは全て、さきほどダメ出しした「人の努力」に頼りきったものです。
数日後、会議で何がどのように決まったのか説明できる人はだれもいないと思います。
もしかしたらいるかもしれませんが、ずっとは続きません。
必ず忘れてしまい、同じ失敗を繰り返します。
そして「忘れる」ことで不利益を受けてしまうのはご利用者です。
みんなに迷惑をかけないように頑張りたいので原因や対策を教えてください。
人間の脳の限界
携帯番号の8桁を覚えることって大変ですよね。
メモなしではなかなか覚えることができません。
しかし、固定電話の6桁はどうでしょうか。
これなら何とかメモなしでも覚えられるような気がしますよね。
人間の脳のワーキングメモリーというのは(7±2)まで。
つまり、5~9個くらいしか短期記憶ができない。
と言われています。
最大でも9個までしか同時に記憶できないのであれば、忘れることを前提とした仕組みや必要なタイミングで思い出せる仕掛けが重要です。
つまり「忘れることへの対策」です。
最近では、ワーキングメモリーなんて言葉を聞くようになりました。
ワーキングメモリーとは、脳のメモ帳のようなもの。書き込むスペースが少なく、すぐに消えてしまう特徴があります。
無理に覚えようとせずに、思い出す仕組みを作りましょう。
短期記憶が長期記憶になるまでの工夫
短期記憶は時間が経つとすぐに忘れてしまいますが、長期記憶は一度入力されると中々忘れません。
つまり、短期記憶が長期記憶にアップデートされるまでの間の工夫が必須となります。
新人介護士は申し送りの内容を覚えることに苦労しますが、ベテランはすぐに覚えてしまいます。
それは、ベテラン職員はこれまでの経緯がわかっているため、1人1人のご利用者の情報をストーリー記憶を使って長期記憶として脳へ保存しているからです。
ストーリー記憶とは
映画やテレビのドラマなど、物語性をもって記憶する方法のことです。
人参、ジャガイモ、牛肉、玉ねぎ、牛乳などのように1つ1つを野菜として記憶するのではなく
人参とジャガイモと牛肉と玉ねぎと牛乳を入れてカレーを作る。のように料理をしている場面を思い浮かべるように物語性を持って記憶をします。
いったん長期記憶になったら、今度はなかなか忘れることはありません。
長いこと仕事を続けていると、自然とストーリー記憶が出来上がってきますが、そんな悠長なことを言っている場合でない時もたくさんあります。
長期記憶になるまでの間は、メモなどの記録を頼りにして「忘れない工夫をする」ことが重要です。
すぐに覚えてしまう人とは、短期記憶を長期記憶に転送することが得意な人といえるでしょう。
とくに、物語(ストーリー)性をもって覚えてしまうほうがより長期記憶に転送しやすいと言えます。
思い出す仕組み作り
人は忘れる生き物です。忘れることを前提とした仕組みづくりが必要です。
そのためには、忘れないように必要なタイミングで思い出す仕掛けがあるとよいでしょう。
【後回しにしない】
忘れてしまう人の特徴に後回しにしてしまうことがあげられます。
前項で説明したように、人が短期記憶できる量(ワーキングメモリー)には限界があります。
何の対策もせずに後回しにしてしまうと、忘れてしまうのも時間の問題です。
数分で終わる仕事であればすぐにやってしまいましょう。
後回しにして忘れてしまうことで、かえってトラブルになり、余計な仕事を増やしてしまう恐れがあります。
【目の前のことに集中する】
日々の業務に追われてあれこれ同時に仕事をこなしていないでしょうか。
同時に複数の仕事を行うマルチタスクスキルですが、一見すると仕事が進んでいるように思えます。しかし、実際は1つのことに集中できていない集中力散漫な状態です。
まずは目の前のことに集中する。1つ1つ仕事をこなすことを意識してみましょう。
【アラームやリマインド機能を活用する】
パソコンやスマホのリマインド機能を利用して、忘れたくない仕事を自動通知できるように設定してみましょう。
必要な時間にアラームをかけて、音で記憶を呼び覚ますもの効果大です。
【メモや付箋を活用する】
最もおすすめする方法です。アナログだなと思うかもしれませんが、もっとも簡単で大きな効果が期待できる方法です。
容量の少ないワーキングメモリーを圧迫しないように、とりあえず別の媒体に記録しておきましょう。
ここで注意したいことは
見返さないところにメモや付箋を貼っても効果がない。
ということです。
二度と開かないメモ帳に書き込んでも意味がありません。
必ず見るところにメモや付箋を残すようにしてください。
【取り掛かりの作業をしておく】
計画書の表紙の部分だったり、依頼された仕事のタイトルだけ作っておいて、パソコンのデスクトップなどに保存しておきましょう。
短い時間でできる作業をひとまず行っておくことで記憶が留まりやすくなります。
【定位置を決める】
物事を忘れないようにするコツは、場所を固定することです。
たとえば
・車のキーは玄関に置く
・スマ―トフォンは机の上に置く
・プリンターの用紙(在庫)はプリンターの横に置いておく
など、決められた場所に決められた物を置いておくことで、無駄なメモリーを使わないようにしたり、容易に思い出せるきっかけとなります。
【思い出し作業をする時間を決めておく】
たとえば1時間おきに「何か忘れていないだろうか」と思い返すクセをつけてみます。
誰しも時計を見ながら作業をしているため、日常的に確認している物(時計)を見ることで思い出す仕掛けを作っておくことは有効です。
最後に
人は必ず忘れます。
どんなに忘れないように注意を払っていても、その注意力も無限ではありません。
いつか必ず注意力が切れてしまい、結果的に忘れてしまいます。
そんな人の欠陥を頼りにして業務改善やリスクマネジメントをすることは
あまりにも乱暴な事かもしれません。
人にはそれぞれ習慣があり、毎日必ず見るもの、確認するものがあると思います。
そういった日常的に行っている事に紐付けすることで意外と簡単に「思い出す仕組み」が作れてしまいます。
よく覚えている人、忘れることが少ない人は様々な工夫を施しています。
意識することで誰にでもできてしまうのでオススメです。
誰かのお役に立てれば幸いです。
それではまた!